FXでのスプレッドの意味は、「ひろがる」ことからきています。 スプレッドというと経済の知識がそんなにない人は馴染みがありませんし、どのような意味か想像しにくいような感じがします。
スプレッドは簡単に言うとFXの「手数料」であり、FX証券会社がもらう利益ということになります。
ですので、トレードを行うときに、売買ボタンをポチッと押したときに、少し不利な価格で約定します。その差がスプレッドであり、FX証券会社がもらう利益ということになります。
よく「取引手数料は無料」とかありますが、あれば本当に紛らわしいですね。実際はスプレッドで手数料をもらっているのに・・・
でも実はスプレッドだけではなく、スリッページというのが同時に発生することがあります。 これは売買ボタンを押してそのデータが証券会社に届くまで価格が動くことです。それも少しですが、実質コストとして取引者にかかってきます。
スプレッドの計算方法
スプレッドの計算方法についてご紹介します。
上の図の真ん中の上の「0.3」がスプレッドになります。 ちなみに国内証券会社の最小スプレッドは0.3くらいになります。
左側のBIDが売る時の価格、右側のASKが買う時の価格です。
101.544ー101.541=0.003円
これがスプレッドになります。 スプレッドは通常0.3pip(ピプス)なので
0.3pip=0.003円です。
つまり、買う時と売る時はどちらも不利な状況(0.3pip)で約定するということなのです。
買う場合は➡︎安く売って高く売る=利益になりますよね。
ということは、101.541で買おうと思ったら、実際は101.544だった。安い方がいいのに、高い価格で約定してしまう。これがスプレッドです。
実際取引を行う時の計算方法
10000通貨で取引をするとします。
スプレッドが0.3pipであれば、
10000*(101.544−101.541)➡︎10000*0.003円=30円
この30円がスプレッドであり、手数料になります。
実際このような取引になると30円くらいは、為替差益に比べるとあまり問題にならないと思います。
大口(大金)の取引はスプレッドの影響が出てくる。
上の説明で、通常のトレードではあまりスプレッドは影響がないと言いました。ではどのような場合にスプレッドの影響が出てくるのでしょうか。
初心者の方ははじめから大金でトレードはしないので、あまり関係がないかもしれませんが、大口すなわち大金を動かすトレードと、売買回数が大きいスキャルピングでは、スプレッドの影響が大きくなります。
こちらの画像はあるスキャルピングトレーダーの大口の取引になります。
上の表の「数量」という欄がかけているお金になります。
そして右側の「約定日時」を見ればわかるように1日に何度も取引をしています。
数量のところは塗りつぶされていますが、推測すると最低でも「10000千通貨(1千万通貨)」
よって実際一回あたりのコストは
10000000*0.003=30000万円
一回のトレードで3万円コストがかかってきます。これが何回もなると、コストがかかってきますよね。
ちなみに証券会社のスプレッドには差があり、
ドル円が低いところで0.3pip
ドル円で高いところで1.0pip
つまり0.7pipの差があります。 上の表の例でいくと証券会社が違うだけで、
一回のトレードで10000000*0.007=7万円の差が出てくるのです。
これはトレーダーにとっても大きいですね。 なので、大口のスキャルピングトレーダーの方はできるだけスプレッドが狭いところを選びます。
自動売買取引でもスキャルピングEAを使うときは注意
FXトレードの中で自動売買トレードという取引があります。
自動売買は、EAと呼ばれるソフトをMT4(メタトレーダー4)にセットすると、自動で取引してくれるもので、仕事が忙しい人に人気があるトレード方法です。
実際私も自動売買のトレードを行っています。
勝率が高いスキャルピングEAなどは、一度にポジションを平均して4つほど持つので1ヶ月に換算するとトレード回数は多くなります。
よってこちらのEAを使う時もスプレッドが狭い会社を選ぶ必要があります。
まとめ
以上がスプレッドの説明でした。
初心者のうちは特に気にする必要もないと思いますが、だんだん取引金額、またトレード方法によっては売買回数が多くなってきますので、その際はスプレッドが、売買回数と取引数量でどのように影響するかを考慮してトレードするようにしてください。