中国からの新型肺炎のコロナウイルスについては、日に日に世界に広がっている状況で、外国為替相場を含めた経済情勢についての先行きにも不安な味方も一部あります。
中国へ資源輸出を行っているオーストラリアは中国経済と密接な関係があり、コロナウイルスの中国の影響がどのような形でオーストラリアに及ぶのか懸念をされています。
この記事は、現役プロトレーダー志摩力男さんのFXメルマガである2020年2月4日(火) 『志摩力男のグローバルFXトレード!』の内容からご紹介していきます。
オーストラリア、豪中銀の政策金利とコロナウイルス の影響について〜判断は時期早々
豪中銀は、市場のほぼ予想通り政策金利を維持しました。
山火事と新型コロナウィルスの影響で、もしかしたら「利下げ?」という期待もあったのですが、声明文の内容を読む限りにおいては、その気は全くなさそうでした。
(1)新型コロナウィルスに関しては、現時点ではどの程度長期に渡りインパクトがあるのか、判断するには早すぎる(⇒まあ、そうですよね。。。それゆえ、新型コロナウィルスに対する認識が変わると、政策も変わってくるはずです)
(2)世界経済に対する見方ですが、12月の時は「まだ少し下向き」と言っていましたが、今回は2018年に始まったグローバルな景気後退は終りを迎えた」「今年、そして来年と、前年以上のせいちょうとなる」と、グローバルな景気回復にかなり自信を見せています。それは、多くの金融機関の予測と同様です。
(3)低い政策金利、低い長期金利、そして低位にある豪ドルが経済を支える。視聴率は2.75%を今年、来年3%を見込む(十分高い。2.4%程度に見通しを低下させるとの観測もありましたが、そのままでした)。個人消費は心配。賃金の伸びは低い。失業率はゆっくり下がり2021年に5%割れを見込む。インフレ率は低いが、そのうち2-3%のターゲットレンジへ。
(4)不動産市況は回復、特にシドニー、メルボルン。その他の地域でも上昇。
豪ドルの直近の目線はショートか?それとも
オーストラリアは中国の多くの輸出を行っており、中国経済と密接な関わりがあります。
今回のコロナウイルスの影響について目先はした目線での見方が濃厚でしょうか。
新型コロナウィルスの影響がなければ、しばらく政策は維持だが、そのうち利上げというトーンです。
ただ、このところ豪ドルが売られたのは、もちろん新型コロナウィルスの影響です。
中国経済が最も打撃を受け、その余波を最も被るのがおそらく豪経済という連想で売られているので、声明文の内容が強いから豪ドルロングということにはならないと思います。
発表前にもう少しポジションを落としても良かったかもしれませんが、豪ドル円のショートはまだキープしたいと思います。ただ、今日は上海も回復、日経も少し反発ということで、しばらくリスクオフポジションの買い戻しが続きそうです。
新型コロナウイルスの市場の見方は2グループ
新型コロナウィルスに対する市場の見方ですが、2つのグループに分かれると思います。
(1)SARSの時と同様、数ヶ月経てば落ち着く。その間、待機していた需要、投資がもどってくるので市場は大きくリバウンドする。よって、それを見越して、ある程度早めにリスクポジションを取るべきだ(主に、株式市場のプレーヤーの考え方)(2)新型コロナウィルスの影響については、まだわかっていない。SARS以上になる可能性が高い。サプライチェーンが分断され、消費も激減する。今しばらく警戒すべき。
この(1)と(2)の間で揺れながら、上がったり下がったりを繰り返すのでしょう。まだ、(2)だと思っているのですが、ショートスクイーズを狙う動きも当然予想されるので、そこは注意でしょうか。
2月4日23時配信のメルマガ
上海株、日本株、NY株が上昇、ゴールドは下落し、原油は上昇と、これまで積み上がったリスクオフポジションの巻き戻しが続いています。豪ドル円も堅調です。
これがトレンドの転換なのかどうか、見極めたいところです。
豪ドル円のストップロスを〇〇円に置いてますが、これを一時〇〇円に変更します。本当にトレンドが転換しているのであれば、長く引きずるつもりはありませんが、一時的措置として、少し余裕をもたせます。
AUDJPY 〇〇 ストップを〇〇に変更
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