雇用統計より大事な視点とは〜滝澤伯文氏のメルマガ

      2017/03/22

雇用統計の数値だけの結果だけでなく、その背後に潜む社会背景を把握することが重要だと気づかされる、日本人唯一の現役CMEストラテジスト滝澤伯文氏のメルマガ「TAKIZAWAシカゴ・レター/今日の視点・明日の視点」

 

 

TAKIZAWAシカゴ・レター/今日の視点・明日の視点  2017年03月07日 22時43分
配信者:Takizawa

添付は典型的パッシブ系ファンドの
グッゲンハイム社の逆張りファンドの残高。
このファンドは3月3日に2015年のLOWを更新。、
数多の同様のファンドも同じだろう。

そんななか、昨日のNYSE(ニューヨーク証券取引所)の大引けでは、
残り10分前の大引け注文は1Bの買い越しだった。
それをみたデイトレーダーの買いで一旦プラスになりかけたが、
最後は更に下がって終了。

1Bの買いがブラフ(はったり)であった可能性も含め、
ダウの12連騰のパターンが終わった感。
PUT THE MONEY TO  WORKの買い圧力は
どうやら弱まってきた。

それはそうと、イエレンが利上げに積極的なのは、
”彼女は雇用統計を知っている”
などというトークがまだあるらしい。
あまりにも時代遅れのトークに絶句。

今のFED(米中央銀行)の利上モードは雇用統計とは無関係。
それよりも、今週はまだQE(国民所得統計速報)をしている日欧の中央銀行の動向が重要。
ドラギにはテーパーの圧力がかかるだろうし
任命者の安倍さんがスキャンダルの渦中で、
最近迷言気味になってきた黒田さんの進退が、
早晩材料になる可能性を感じる。

そして、個人的には、ルペンが負ければEUは磐石?と考えるなら、
その時こそECBのテーパーが加速する条件が整うと考える。
そうなると、政治のサプライズを基点としたショートバー噴射の
上昇パターンが終わる。(brexit トランプ)

そしてもっと大きな米国のビックピクチャでは
UBERがどうなるかが最大の焦点である。

まだ儲かっていないスタートアップ関連に
とんでもない評価額がついたユニコーンバブル。
これを支えたのは過剰流動性とアマゾンの成功体験。

アマゾンのジェフペゾスはずっとfuture cash flow 主義を掲げたが、
そもそもアマゾンとユニコーンは違う。

アマゾンの決算を信用するなら、アマゾンは儲かっていたが
その儲けを将来の成長にまわしてきた。
しかしユニコーンのビジネスは、どれも儲かっていないものばかりだ

IPOしたスナップチャットでさえ、若者の支持とは裏腹に、
利益の見込みがまだたっていない。

そしてそのユニコーンの最大の大物がUBER。
P2Pビジネスモデルの代表格であり、
米国経済で雇用統計が重要でなくなった?立役者である。
しかし、UBERは今苦境に立たされた。

そもそもUBERのビジネスモデルの斬新性と社会へのインパクトとは裏腹に、
損をたれ流す安すぎる運賃は、LYFTなどの競争相手を駆逐するための
我慢比べだった。

UBERへの初期投資家はソレを承知で見守ってきたが、
個性が強すぎる天才創業者のカラーニック氏への批判。
そして中国投資の失敗。それらに加え、
ここにきてのGOOGLEとの訴訟は致命的リスクになった。

カラーニック氏が無人車化を急いだのは
ドライバーへの支払いと、主力顧客であるミレニアルが払える運賃との間で
本業としてUBERの利益が見出せない基本的なジレンマがあった。

だからこそ彼は強引に行政のレギュレーションに挑み、
GOOGLEののテクノロジーを盗用するかたちで無人自動車化を急いだ。
しかしここに着てのGOOGLEとの決裂。
当然GOOGLEにも思惑があるのだろう。

まだユニコーンのUBERには、無人自動車を
自主開発するだけの時間と金とテクノロジーがない、
訴訟に負ければUBERが単体で生き残る可能性は低下する。

オバマ政権下では、オバマの腹心が政権を辞めてUBERの経営に参加。
またクリントン一派の代表格の現シカゴ市長のラムマニュエルの弟が
UBERの代表的な投資家であるなど、UBERに追い風が吹いていた。
しかしトランプ政権で風が一変した。
トランプの親友のカールアイカーンとあのピーターテイールは、
UBERではなく、ライバルのLYFTの投資家である。

規模ではLYFTはまだUBERの10%程度。
何かと批判の多いピーターテイールは、現在UBERの援護に表向き回っている。
しかしこれもFACEBOOKに先駆けたMYSPACEを潰したパターンと同じだ。

シリコンバレーの天才と言われながら、
実は理系ではないテイールは1番手に投資しない。
彼は自分の前の時代の天才、ジョブズを良く観ていた。
言い換えると、天才だったゆえ、過激すぎた80年代のアップルではなく、
90年代の失敗を経験した2000年からのアップルに投資すること、、
(天才肌のUBERのカラーニックではなく、二番手のLYFTへの投資)

テイールはシリコンバレーの天才投資家と言われる前、
弁護士を目指して哲学と歴史を学び(スタンフォード)
最初はWSのクレディースイスでデイバテイブのトレーダーで頭角を現した。

その後ヘッジファンドとして独立。誰よりも早く住宅市場のバブルをショート。
しかしFEDのQEに逆らってショートを維持したため、
そのヘッジファンドをたたむことになった。
この時の怒りはその後の彼のコメントの節々に散見される。
(トランプ関係者では似たような怒りを抱えるのがバノン)

それでもFACEBOOKへのわずか5000万円の投資が3000億円になり、
よちよちだったFINTEC系ビジネスでは(後のペイパル)
ライバル会社の技術者兼創業者だったイーロンマスクを取り込んでから
大成功したことは言うまでない。

今回もティールの投資が成功するなら(UBERがLYFTにまける)
それは金余りのなかの金利低下局面が終わるビックピクチャのなか、
ユニコーンバブルの終焉の可能性もはらむ。
いずれにしても、本当にインフレが起これば、
市場はFuture Cash Flow を重視する余裕はないと考える。

FTとのインタビューで、今は資本主義の最後のバブルと言い放ったテイール。
彼の共和党大会でのスピーチには、4thターニングからの抜粋があったが、
その一方で、著書のZERO TO ONEではFuture Cash Flowの重要性を語る先見性と矛盾。

トランプ政権下での彼を観ているだけでも、
雇用統計より大事な視点はいくらでも見つかる、

「TAKIZAWAシカゴ・レター/今日の視点・明日の視点」

国内唯一のボンド・トレーダーである「滝澤伯文」氏。

彼は現在アメリカのシカゴに在住し、あのトランプ大統領の当選を予想したとして注目を集めた方になります。

このメルマガについては、滝澤氏独自の視点で経済に深く切り込んだ、プラチナ級のメルマガになります。

『TAKIZAWAシカゴレター」の詳細は特徴は下記の記事より↓↓

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